2.イエスの遺体は、盗まれましたか?
モリソン氏は、弟子たちがイエスの遺体を盗んで復活の物語を捏造し、彼は生きていると主張したのではないかと考えました。その墓が誰にも見られないような辺鄙な地域にあれば、それはもっともなことかもしれません。
しかし、その墓はサンヘドリン協議会の名の知れた議員であるアリマタヤのヨセフのものでした。ヨセフの墓はよく知られた場所にあり、容易に識別できたので、イエスが「墓地で失われた」という考えは却下しなければならないでしょう。
その場所はよく知られていただけでなく、ローマ人は墓を24時間監視する衛兵を配置していました。これは4~16人の兵士から成る訓練された警備隊でした。
元無神論者で懐疑論者ジョシュ・マクダウェル(Josh McDowell)氏は、復活の証拠を調べるのに700時間以上を費やしました。マクダウェル氏は、「ローマの衛兵部隊は規律を重んじ、何においても失敗を恐れた」と記しています。[9]警備隊に気づかれずにすり抜けて、さらに石を動かすことは誰であっても不可能だったでしょう。しかし、石は転がし除かれて、目撃者たちが墓に入ることができるようになりました。入ってみると、イエスの遺体がなくなっていました。
もし、イエスの遺体がどこかに見つかるとしたら、彼の敵たちはすぐに復活を欺瞞だと暴露していたでしょう。カリフォルニア州弁護士会元会長トム・アンダーソン氏は、この論の強さを要約しています:
「これだけ公になった出来事であれば、一人の歴史家、一人の目撃者、一人の敵対者が、キリストの遺体を見たことを永遠に記録するのは理に適っていると思いませんか?…歴史の沈黙は、復活に反対する証言に対すると、耳をつんざくようになります」と説明しています。[10]
そこで、モリソン氏は、証拠もなく、明らかに空であることが分かっている墓で、イエスの遺体が何らかの方法で墓から消えたと認めたのです。
もしかして、弟子たちは幻覚症状を起こしていて、イエスを見たと思っただけなのでしょうか?