なぜ勝ったのでしょうか?
最後に、モリソン氏は、「ちいさな運動が、ユダヤの権威の狡猾な支配とローマの威光に打ち勝つことができた。」というこの事実に困惑しています。彼は説明しています。
「20年以内に、このガリラヤの農民の主張は、ユダヤ教会を混乱させました…50年も経たないうちに、ローマ帝国の平和を脅かすようになったのです。語れることをすべて語ったとき…私たちは最大の謎に直面することになりました。なぜ勝ったのでしょうか?」[20]
本来なら、復活がなければ、弟子たちが命からがら逃げ出した十字架のところでキリスト教は滅びるはずでした。しかし、使徒たちはその後、成長するキリスト教の運動を確立していきました。
イエスの復活の正当性をどう考えるかは別として、イエスの死後、「何かが起こった」ことは明らかであり、それは私たちの世界に永続的な影響を与えました。世界史家H・G・ウェルズ(H. G. Wells)氏は、歴史に偉大な遺産を残したのは誰かと問われたとき、クリスチャンではない彼が「このテストでは、イエスが一番です」 と答えています。[21]
その遺産とは何ですか?イエスの与えた影響をほんの一部見てみましょう:
- 時代は、彼の誕生までをB.C.– キリスト以前をA.D.と表記されます。- 私たちの主の年において。
- イエスについては、他のどの人物よりも多くの本が書かれています。
- 彼の教えを広めるために、ハーバード、エール、プリンストン、ダートマス、コロンビア、オックスフォードなど、約100の偉大な大学が設立されました。[22]
- 「すべての人は平等に造られている」というイエスの教えは、100か国以上の国々で人権と民主主義の基盤を築きました。[23]
- 性別や人種に関係なく、一人ひとりに高い価値を置くイエスは、女性の権利を推進し、奴隷制を廃止しました。
- 赤十字、ワールドビジョン、サマリタンズパース、マーシーシップス、救世軍などの人道的活動は、彼の信奉者たちによって設立されたものです。
驚きの結末
懐疑的態度から一転して、モリソン氏は彼の本の題名を『誰が石を動かしたか(Who Moved the Stone)』に変更し、イエス・キリストの復活が真実の歴史的出来事であることを説得する証拠を記録しています。
イエスの復活の証拠について書いたもう一人の学者は、ハーバード・ロースクールの創設者であるサイモン・グリーンリーフ(Simon Greenleaf)博士です。グリーンリーフ博士は、今日も法制度で使われている証拠の規則を書きました。グリーンリーフ博士は、その規則をイエスの死にまつわる事象に適用してみれば、正直な陪審員ならイエスの復活は本当にあったという評決を下すだろうと結論づけました。モリソン氏と同様に、弟子たちの行動が突然変化したことにより、彼は確信したのです。彼は書いています。
「弟子たちが、実際によがえったキリストを見ていなければ、イエスがよみがえったという確信を持ち続けることは不可能だっただろう。」[24]
イエスの復活は、彼が私たちの罪のために死んでくださった救い主であることを弟子たちに確信させました。彼は 「神への唯一の道」であり、」「復活と命」でした。
彼らは、イエスだけが生と死を超える力を持っていることを知り、イエスをよみがえりの主として宣言するために命を捧げました。
オックスフォード大学の学者C.S.ルイス氏はもともと懐疑論者だったが、イエスの復活が人類史上のすべての出来事の中でいかに類まれなものであるかを説明しています。
「宇宙の歴史上全く新しいことが起こりました。キリストは死に打ち勝ったのです。今までずっと鍵がかかっていたドアが、初めてこじ開けられたのです。」[25]